花組『MIKI in BUDOKAN』
90年代のカッコよさが凝縮されたステージだと思う。
私が87年生まれで、多感な時期を過ごしたというのも大きいと思うけど、90年代はカッコよかったと思うのだ。
クールでスカしたものがクールでスカしたままでカッコよいと認識されていたというか。
小室哲哉の電子音楽、今で言うボーカロイドのような無機質的な女性ボーカルに象徴されるようなクールさ。
当時の最先端の、まさに尖ったカッコよさが詰まっている公演だと思う。
その先っぽで空気を切り裂くのが、真矢みき。
私はヤンミキでいったらヤン様派、陰の魅力に惹かれるたちなのだけど、それでも真矢みき氏の堂々たる陽性のカッコよさには感嘆せざるをえない。
さらに、周りを彩る花組生たち。
目を引かれるのは、若手ながら抜擢されていたらんじゅさん。
ダンスのキレが、エッジィな演出に映えている。
忘れちゃいけない、チハル兄貴。
兄貴の現役時代に立ち会えなかったのが、幸か不幸かわからないほど好み!
女性に戻った今ですら惚れ惚れしてしまうのだから、男役時代を生で見てたら破滅してたな……。スンスン
90年代バリバリの公演だから、今の感性で見ると、古くさかったり照れくさくなる部分もあるんだけど、90年代はカッコよかったのだ、と誇らしいような気分になる、そんな映像記録。