ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

星組『ハプスブルクの宝剣』新人公演

これまた本公演見ずにいきなり新公から……。

難解だとかわかりづらいとか聞いてたけど、全然そんなことなかった。
要はアイデンティティの喪失と回復って話ですよね。
そのアイデンティティが「ユダヤ人」という、日本人になじみの薄いものなので、そういった前提知識の点でわかりづらさはあったのかもですが……。

あと、景子先生の作品の主人公は「公私」の「公」を棄てて「私=恋愛」を取る、って選択肢を選びがちなんだけど、どうしても「公」「私」どっいの大きさも表現しきれてないというか。
主人公が「何をやりたいのか」がわかりづらいのよな。

しかし、新公の演者たちの解釈は的確だったのでは。
みやまかわかばしーらんの完成度がすっごい。
みんな演技もお化粧も、もちろん今の方が上手だけど、当時既に上手なレベルに達してる。
全体的に、これ本公演だよって見せられても信じちゃうレベル。おったまげた。

過去を背負った翳りのあるみや様、似合いすぎだし、きちんと役を制してる印象がある。
苦悩したり栄光を掴みかけたりアップダウン激しいキャラを、破綻なく演じてた。

まかぜのノーブルさはかなめさん譲りだったんですね。
本公演では兄弟役だったとかで。
そういえば系統が似ている。
かなめさん→まかぜに流れたファンの友だちもいるw

わかばの女帝マリア・テレジア役は見事と言うほかない。
わかば女帝マジ似合いますね! 女帝ジェンヌですね!

「最近の新公はレベルが高い」って言われるけど、この頃既に高いじゃないですかやだー。
89期マジすごいな!