ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

雪組『JIN』

全員が活躍できる日本物を、という主演の希望を叶えた結果、いろんな人のエピソードが混ざってゴチャゴチャした作品になっているのは否めない。

とはいえ、原作も実際いろんな人のエピソードが混ざって読み切り形式に近い形だし、ばっちり日本物だしカッコよく医者姿もあるし、要件定義にかなう題材をよくぞ見つけてきたな、と唸ってしまう。
さすがサイトー先生ですね……。

そして本当に雪組子ひとりひとりが、ニンにハマる場所で活躍しているからすごい。
私は雪組初めて見たのがこの作品だったんですけど、雪組本で予習していって良かったなーと思いましたし、今見返すと「こんなところにあの子が!」という発見があって楽しいです。
あと未涼亜希さんに青天をさせたことへの感謝は計り知れない。

ヅカファン、組ファンじゃないと楽しめない楽しみ方かもしれないけれど、ヅカなんだからそういう楽しみ方ができる作品も必要なんだろうな……と思うようになった、最近は。

トップコンビがちゃんとラブラブなのも偉い。
トップコンビのラブラブって宝塚では基本だけれど、この基本を破る作品もここ数年少なくなかったから……。

余談ですが、この作品で卒業されたOGの方に、最近お会いする機会がありました。
当時のままの気品・優雅さで、すみれの園の水は強いなぁ、と感嘆した次第です。