ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

花組『TUXEDO JAZZ』

ビッグバンド・ジャズのジャズなんですね。
小洒落ていて華やか。
ギラギラキラキラしたものとフワフワキラキラしたものがどんどん現れて、
「そうだよこれがショー・レビューだよォ〜」
ってなる。

オサさんの、耳鼻咽喉系の形がくっきり手に取るようにわかる歌い方と、ここぞというところで飛び道具のようにブルースしていくシビさんとで、この公演の主役が「歌」なのだとわかる。
当時5番手ポジション? のまっつもいっぱいソロもらってるし、当時かなり下級生だったはずの、だいもん・ネコ・アーサーを抜擢しているのは、流石実力主義のオギーだと思った……。

えりたんが銀橋の真ん中で見栄切ると、
「キタキタキターーーー!!!!」
って気持ち盛り上がりますね。
歌は今より荒削りだけど、当時このえりたん見てたら、いつかこの人が真ん中に立つのを見たいって願ってたと思う。
今のだいもんに思うように。

あと一花さまが大活躍。
あの赤ストライプの可愛いお衣装、写真だけ見たことあったんだけど、このショーだったのか。

ショーだけれど、物語性のあるシーンが大部分。
これだけコメディのシーンをがっつりやってるオギーショーって初めて観た。
けど、冒頭普通の街頭の物語っぽかったのに、だんだんダークになっていって、最後サバトみたいなダンスパーティーになる場面観て、あっやはりオギーはオギー、と安心した。

ラインダンスは派手な鬘や羽根もなく、タップの靴。
パレードはシャンシャン無し。
だけど充分魅せられる。
タカラジェンヌの混じりっけ無しの魅力、素材そのままのイキの良い魅力をダイレクトに感じられた気がして、満足感が高い。
こういう魅せ方ができる演出家なんですね、荻田先生って。