月組『レ・ビジュー・ブリアン』
かねがねシャレオツなタイトルだなぁと思っていたら、やはり酒井先生作品だった。
酒井先生の洋モノ1幕モノレビュー観るの初めてかもしれないな……?
やはり徹底して美しく、徹底して上品で、繊細。
セットもお衣装も光の粒が細かくてキラキラしている。
ギラギラしてない。
その光の細かさが、月組子の品のある輝きによく合っているし、「宝石」「ダイヤモンド」というテーマが、ゲスト・轟悠氏の硬質な美しさにもマッチしていた。
いやぁ、素晴らしいテーマ設定だ。
OPが華やかだけど品のある曲だから、第2場のエキゾチックな音楽にも違和感なくつながるんだろうなぁ。
エキゾチックな場面を入れたい演出家諸兄は参考にすべき……。
ショーの中でこれだけ本格的なセットって初めて見た気がする。
お芝居の一場面かと思ったw(しかも結構長い。)
西洋と中東が交じり合う、ちょうど『マラケシュ 紅の墓標』みたいな世界観。
その次のゆうひさんが箱から出てくる場面とのつなぎ方もスムーズ。
コミックの場面・宝石泥棒は、最初コミックだってわからなかったほどオシャレw
婦警のかなみんもめっかわなのでは!
あさこさんがヒートテックみたいなのの上にTシャツみたいなの着て出てきたのにはびっくりしましたけど、あれカッコいいですね。
あさこさんだからですかね。
みっ様が若手5人口を率いて出てきたのにもびっくりしました。
そうか、みっ様にもそういう時代があったのだな。
お化粧がまだおぼこいけど、既に安定感抜群で、
「みっ様えらい昔からトップやっとったなぁ」
と一瞬錯覚したよね……。
Follow meの黒燕尾もカッコいいなぁ。
黒燕尾が始まる前の、スタンバってるフォーメーションとポージングも力みの無い感じで男役らしいカッコ良さなんですよ。
んでまたその後、かなみん率いる娘役勢が大人っぽく出てくるのもたまらん坂です。
しかし、いくら可愛いからといって、みりたんを同期娘役のねね様とシンメで使うセンスは恐れ入るなぁww
ゆら姐の退団公演だったんですね。
ゆら姐といえば、この公演の最中のお茶会のタイトルが「二十年・ぶりやん」だったというエピソードが強烈に印象に残っています。
「同期からのお花」がイシさんから渡されるのも泣けるし、小さく「ありがとう」って言ってるのも泣けるし、イシさんが最後のあいさつで、客席におられる旦那さんに向かって「よろしくお願いします」って言うのも泣けるし、こんな暖かい千秋楽映像見たことないや……。
こんな素敵なショーで卒業できたことも素晴らしいなぁ。