ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

花組『エンター・ザ・レビュー』05初演

おさじゅりふー。

まぁ何度見ても素晴らしい作品だこと!
上品で華やかで賑やかさもあって、まさに夢の世界へのいざない。

今回は中詰のデュワッドゥダバダ、デュワッドゥダバダ〜のところと、その後に続くゆみこさんのジプシー〜おさじゅりデュエットがすごく印象に残りました。
出演者に合ってるんだろうな。オサさんの華やかさとじゅりさんの明るさ。
出演者への依存度が低くて作品としての完成度が高いから、再演もすごく良くて楽しめるけど、やっぱり初演の力、出演者へのハマり方は感じる。

特に強く感じたのは春野寿美礼というスターの個性。
甘い顔立ちにうっとりした眼差しで、見ただけで夢の世界の住人だとわかる。
レビューの擬人化みたいだった。

オサさんはナルシストだとよく言われるけど(「w」付きで愛を込めつつですよ)、だからこそ誰の恋人でもない、夢の恋人になれたのかもしれない。
(ふーちゃんあやねちんごめんね……。)
主題歌の「2人の夢の世界へ」という歌詞も、だからこそしっくり来る。

こちらを見ているようでいて、その実見ているのはこちらの目に映った自分の姿で、結果彼女の目には甘く美しいものしか映っていないんだ……という安心感から、手放しでうっとりできる。

これもしかして、昭和のスターのスタイルなのかもしれない。
自分がてっぺんの星だと自覚している人たちだからこそ見せてくれる夢。
ファンの元に「降りてくる」んではなく、ファンを自分の高みに「引き上げる」。

そういう意味で、最後の昭和のレビューなのかもしれない、これ。