花組『~夢と孤独の果てに~ルートヴィヒII世』
「花の十年」のパロディコントでおなじみの作品ですが、実物は初めて観ました。
これはまた難しい題材をーww
しかし超絶頽廃的美形のタモさんにはぴったりですねこれ……(真顔)
前髪なんであんなセットにしてるんだろうって思ったけど、実際に残ってる肖像画がどれもあんな感じなんですね、なるほど。
生涯独身? で「夢/幻を愛した」という設定なので、娘1のみどりさんの役は「幻」。
娘1を実在のゾフィーとかにする手もあったと思うけど、やっぱり最期に「自分の中の夢/幻と結ばれる」っていう点で、ヒロインは「幻」なんだなぁ。
みどりさんって割と強めの美人で、幻っぽさ・観念っぽさあんまりないんだけどねw
けどそのくらい強い存在感の幻がルートヴィヒ2世を支配してたとも取れるのか。
性別逆転版エリザベートみたいだなと思いました。
そしたら本当にエリザベート出てきたからびっくりしたけど。
血縁だったんですね、初恋の人という設定だった。
自由を求める心の持ち主ということでシンパシーを抱きあっていて、私の感じ方は合ってたんだなと答え合わせ。
幻想と現実が入り混じるファンタジックな演出なんだけど、景子先生はこういうのお得意ですね。
一方で生々しい過酷な現実の演出もお上手だから、現実世界が残酷に過酷になっていくにつれ、ますます夢と幻の世界に立て篭もるルートヴィヒ2世の姿が印象強くなる。
あと実際のルートヴィヒ2世は同性愛者だった説があるっぽい? ですね。
侍従のオサさんとの出逢いの直後に出てくるタモオサデュエダンはそういう意味だったのか、なるほど!
景子先生のオブラートだったんですね!!←
ルートヴィヒ2世に精神疾患の診断を下す機会を伺いつづけているチャーリーさんが終始悪魔メイクで、この役があったから『カナリア』もイケたってのあるのかなぁ……などと中の人妄想。
ハッチさんのビスマルクは史上最強に美しいビスマルクなのでは。
Wikipediaによると、ビスマルクさん、一度会ったきりのルートヴィヒ2世の肖像画を飾ってたらしいですね。相当ですね。でもタモさんなら仕方ないか!
あーあとチハル兄貴がキーパーソンで出番と台詞が多くてありがとうございます! ありがとうございます! だったわ……やっぱり最高だわチハル兄貴……。
カッコよすぎるわ……。
エリザのシュヴァルツェンベルク侯爵もだったけど、こういう主人公と対立する重役貴族の役最高だわ……。
ワーグナーのオペラやノイシュヴァンシュタイン城をはじめとする中世風の城の築城等、お金をやたら使って「狂王」「メルヘン王」と呼ばれていたけれど、今それらがドイツの文化的財産、大事な観光資源になってるのは皮肉というか何というか、人の世はわからんもんですなぁ。
かく言う私もノイシュヴァンシュタイン城大好きです。
子どもの頃から行きたい観光地ナンバーワン。
私たちに馴染みの深い、ゆみまゆみわっちが出ていて台詞ももらっていて、これもまた観る楽しみ。
みわっちはルートヴィヒ2世の少年時代役。
輝くような美貌で、なるほど成長すればタモさんになるのも納得のキャスティング。
ゆみまゆはルートヴィヒ2世がワーグナーを贔屓するのを糾弾するジャーナリスト役。
えりたんもどこかにいるはずなんだけど、見つけられなかった。不覚。
ってか新人公演、ゆみこさんが主演なのは知ってたんですが、まゆたんがチャーリーさんの役で、伊織直加さんの役演ったのえりたんなんですね! やだそれ観たい~。
スカステさん、OG主演の新人公演でもちょっとずつ放流してくださいな……。
サヨナラ特集くらいでしかお目にかかれないんだもん……。