花組『ブラック・ジャック 危険な賭け』ヤン様
OPが好きすぎて、OPだけならたぶん30回くらい観ています。
何度でもリピれるし、一緒に踊っちゃう。
しかし今回は、初めてOPに続く『かわらぬ思い』で泣きそうに……。
やっぱり歳のせいかしら。
何回も観たはずなのに、前回まで目が行かなかったところに目が行って面白いです。
記憶の中より、BJがうろたえたり感情的になるシーンが多くて、これクールに見えるヤン様が感情放出してるのが良いのだな、とか。
場面の切り替わりがダンスなのも、あまり意識してなかったけど面白い。
ダンスのために音楽も入るし。ラジオのジングルみたいになってる。
シャレオツだし尖った演出ですね。
んで、楽曲のバリエーションがすごく広くて、音楽が作品全体のメリハリを付けているような印象すらある。
この時期の正塚先生って当たり作品が多くて、正塚先生も攻めの姿勢で脂のってたんだろうけど、城先生もイケイケ(死語)の時期だったんだろうな、と思いました。
いつもヤン様のあまりのカッコよさに酔いつぶれるみたいに具合悪くなってたけど、ミキさんのハリのある声の存在感は、二番手時代のこの頃から納得のスター性だなぁとか、あきちゃんの看護師可愛いなぁとか。
これは毎回言ってる気がするけど、グン様もいて、娘役混み合いすぎ。
2人ともトップ娘役になれて良かったなぁ……。
みはる氏もすごく集中して、恵とアイリスを魂込めて演じ分けてるのが伝わってくる。
熱のあるお芝居よね。
あと、そろそろ認めなければいけない気がしてきたんだけど、海峡ひろき様好きだ……。
きりやんに少し似てる?
憂いを帯びた瞳と肉感的な唇がたまらんです。
ちょっとこれから、意識して観るようにしよう……。
久しぶりに観ると、台詞にも耳が行く。
ケインがアイリスにすがるところの
「たった一人の友だちを助けるため」
とか、やっぱり正塚先生はブロマンスの才能が溢れている……! ってなった。
ケインが手術を決意するときの
「見込みの無い賭けだ」
「勝つ希望を買うのさ!」
ってやりとり、サブタイトルにもなってる作品のメイン台詞と言っても過言ではないと思うんだけど、今まであんまり意識してなかったw
正塚先生の人間主義、ヒューマニズム(同じ意味ですね……)がこのやりとりに凝縮されてますね。
BJも銀の狼のシルバも、真剣に生きようとしてるヤツの命を助けたり守ったりしようとするんですよね……イズムだわぁ……。
「苦しくなったらこれを飲め」
「何だ?」
「『気休め』だよ」
って薬を渡すやりとりも好き。オシャレよね、本当。
手塚治虫の台詞のオシャレさを完璧に踏襲している。
同じくらいオシャレでユーモラスでヒューマニストだからなんだろうなぁ。
まっつBJでも言われていた「わかる人にしかわからないBJの魅力」を、周りが語る台詞も良い。
ラストで女王が全部言ってくれるのが良いですね。
「深く純粋な人間愛と誠実さ」。
ピノコが電話口で言う
「ちぇんちぇえはおひとよし」
も、ピノコはんわかってはる……って沁みるよね。
正塚先生も再現するために原作音読したりしてるのかな……///