ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

月組『パリの空よりも高く』新人公演

またしても、本公演を観る前に新人公演を観ます……(ノ∀`)

 

植爺演出ってことは知ってて、天使の季節みたいな寒~い「自称」コメディかと思ってたら、明るく可愛い、ちょっと青春モノの要素もある素敵なお話でした。

原作? 原案? があるとこんなにも違うものか……。

エッフェル塔ができるまでの物語なんですね。

私、エッフェル塔好きなんですよ。ゴシック建築の子孫だから。

あ、脚本は「同じこと3~4回くり返す」植田節でしたけどね!

 

まさおちゃんの開演アナウンスの声が可愛い!!!

作品が明るいってのもあったと思うんですが、この作ったところのないきゃわいさ(いや、作ってはいたと思うけど)は、ベテラン男役になった今では望めない……。

 

びっくりしたのがパリレビュー風のOP。

10分以上ありましたね。

もうこれ、ショーでええやんってくらいあった。

デュエダンもあるし、フィナーレなのでは?? って錯覚したほど。

ここ割愛して、その分ヒロインの見せ場を作ったり、主人公がヒロインに恋していく過程を見せれば良いのに……と思うほど、本編ではヒロインと主人公の絡みが少ないです。

けど「新公学年だけでショーをする」ってので得られるものって大きいと思うし、ここで場面の真ん中に立った経験は、それぞれの財産になってったんだろうな……と思わなくもない。ぐぬぅ。

 

まさおちゃんのオラオラしきれてないオラオラダンスが面白かったです。

マギーちゃんはこのときから顔もダンスもサマになってますね……そしてちゃっかりマギーちゃん二番手ポジションなのに驚いた。

 

デュエダンは、ワーイまさねねだ!! ってテンション上がった。

まさねね良いですよね、なんでこんなに魅力的なんだろう。

二人ともお人形ビジュアルだからかな。

 

あとあちょーさんのダルマめっちゃごつい

 

ここまでOP! やっと本編!

 

アール・ヌーヴォー前夜のパリの、エレガントな内装のセットが素敵。

お衣装も近代的だけど、カラフルでシルエットがきれい。

どこまで宝塚ナイズされているかわかりませんが、「鉄の時代」に移行していく頃の、美と実用性とが両立している意匠で目に麗しいです。

 

ペテン師のまさみりが、騙しとる目的でエッフェル塔建設の資金を調達するんだけど、周りがエスカレートしたり、ヒロインの花売り娘・ねねちゃんからなけなしの出資をしてもらったりして引くに引けなくなり、結果として本当にエッフェル塔を建設することになる……という、いい話ですw

しっかりしてるけど肝は小さく、ただしみりたんには強気なまさおちゃんと、まさおちゃんにピィピィすがってばっかりのみりたん、ってこれ完全にまさみりの当て書きじゃないですか……と、萌えを通りこして血の気が引いたわ。

たぶんだけど、本役のあさゆひはこんなんじゃなかったんだろうな……。

 

エッフェル塔を建てたエッフェルさん役はマギーちゃん。

本役は当時二番手のきりやんで、こんな頭爆発&メガネ&野暮ったいスーツにテンション高い芝居をさせられてた二番手……と、認識の照準を合わせるのに苦労したわ。

いや、きりやんの芝居もテンション高かったとは限らないんだが。

見た目はアレなんですが、二番手だけあって、美味しい場面が多くて嬉しかったです。

最後も、出資金の残り(小銭程度なんですけどね)を持って逃げたまさみりをかばったりとかして。

 

ねねちゃんはもうこの頃既に、佇まいが出来上がってますね!

男1~3全員に愛されるという、宝塚でも珍しいモテまくりヒロインなんですが、それも納得の可愛さ&可憐さ。

植爺作品にありがちな、無個性ヒロインなんだけどね……!

出番も主人公たちとの接点も少なくて、なぜ主人公と彼女が相思相愛の両片想いになっているのかがわからないんですが、まぁ明るくて健気で可愛いからだろうな! と、具体的なエピソードが無くても話を補完させる、説得力高いヒロイン性。

やっぱり夢咲ねねはすごいな!!!

 

あ、あとこの頃の月組新公映像あるあるなんだけど、妙に上手い&聞き覚えのある声の人出てきたなと思ったらすーさんでした。

この方も、こんな頃から充分上手いのに、さらにそれを研ぎ澄ませてきたんだよなぁ……。

次期組長内定おめでとうございます。

組の雰囲気は組長が創るというし、新生月組楽しみ。