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ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

月組『アルジェの男』

これ初観劇だったんです、私。

どれが誰で、どういうあらすじかもわからないまま、初めて観る「ミュージカル」というものにテンションを上げていました。

 

始まり方がなんとなく映画の『ウェスト・サイド・ストーリー』みたいで、一気に親近感が湧いたといいますか、それまでミュージカルだと意識せずに観ていた、アメリカのミュージカル映画やらディズニーアニメやら手塚治虫漫画やらが一気に各々シナプスを伸ばして絡まり合い、「ミュージカル」という総体として頭の中で像を結んだような快感がありました。ウォーター!

 

また『アルジェの男』という演目だったのが幸福だったと思います。

古き良き、ロマンとセンスが人と街と家に溢れていた時代。

舞台の空気、置かれているセットひとつひとつから、香水の良い香りが満ちていそうな。

 

その洒落た空気にハマる、キザな総督と「お前にあれの良さはわからんよ」な夫人。

「いつも口説いているのと同じ仕方で」耳打ち話をする悪徳内相。

後に『ロミオとジュリエット』を観てハマる2人は、このとき既に気になっていた2人でした。

 

ヒロインが3人、彼女たちを巡る男たちも3人いて、誰が幸せになるのか、誰が不幸を引き受けるのか……とハラハラしながら観ていました。

(結果、誰も幸せにならなかった……。)

 

この作品で「宝塚」にとてもとても良い印象を抱いた私が、運命を狂わされるようになるのは、この後さらに1年後、再び月組公演『ロミオとジュリエット』を待つことになるのですが……。

それはまた別のお話……。