ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

花組『Mr.Swing!』

永遠でも束の間でも今は同じ時を生きよう。
これは"宝塚"を歌った詞として、私の中で「この一瞬を永遠に変える」「太陽は夢と現実を分け隔てなく照らし続ける」に並ぶ名フレーズ。
体感時間の短いショーだから、余計に説得力あるよね(笑)。

偶然だけど、上に挙げた3つのショー、どれも真ん中の人が花組を通った人だな。

古典的な宝塚の空気も残しつつ、新鮮で洒脱なショーだなぁと思う。
真ん中が小粋な踊りのできるらんらんコンビだから表現し得たっていうのもあるだろうし、2人の才能が作家にインスピレーションを与えたって要因ももちろんあると思う。

餞別シーンが、暖かさに溢れつつもあんまり湿っぽくないのもいいよね……。
そうだ、みーちゃんはこの作品で退団だった、とぼんやり思い出させられるような。
それ以外のシーンは楽しすぎて、かなしいことはすっかり忘れてしまっているようなショーだった。

そのくせ、主題歌にはほんのりひとさじ切なさが盛ってあるのがずるいなぁ、と思う。
そうなのだ、美しいものは儚く、儚いからこそ美しい。
切なさを感じさせるものは美しい。
私たちは切なさを愛でに劇場に来ているのかもしれない。
そのことを、苦しいほど教えられ、舞台上の人たち、そして共に過ごす時間が、より一層愛しくなる。

劇場ではもちろん、映像で観ても、終わってしまうのがさみしいショーだった。

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