ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

星組『ベルサイユのばら フェルゼンとマリー・アントワネット編』わたとな

「そろそろ開始1時間半くらい経ったかな〜?」と思って再生時間見たらまだ45分しか経ってなかった、安定のベルばらですね。
しかしマリー・アントワネットの生涯にかなり時間が割かれていて、「なぜえりあゆの時は……」という憤怒を禁じ得なかった。

『サンソン』という漫画ではマリア・テレジアは娘たちを政治交渉のコマとして「しか」扱わない非情かつ有能な支配者として描いていて、個人的にはそっちの解釈のがしっくり来るなー、と、ベルばらのマリア・テレジアを改めて見て思った。
まぁこれは原作に対してもなのですけど。

あと私、植田作品の、女たちだけがキンキン金切り声上げて会話してるシーンがすごく苦手だわ、と自覚した。
なんかすごく「女」を馬鹿にしてるのが露見するんだよね、本人は笑いを取りに行ってるつもりなんだろうけど。
実際、この作品の貴族の女たちのシーンもダジャレ(全く面白くない)が入ってるし。
けど、笑いを取るファクターに、人格を無視した、ステレオタイプの「女」をいつも使うのが気に食わない。

と、ストレス満載で1幕を見ましたが、霧カルがめっかわかつコッテリした昭和っぽい演技で、植田芝居を上手く料理してくれたので持ちこたえました。

2幕はえりあゆフェルゼン編とほぼ同じですね……。
全く進歩がない、というか退化しているというか……。
けど子どもとのシーンがあってマリー・アントワネットの人格が見えやすいのは羨ましいぞ、と。

びっくりしたのはフィナーレ!
小雨、薔薇タン、ボレロ、オマージュって、全部載せじゃないですか!!
いっそ本編のお芝居無しで、1幕で「ベルばら&風共フィナーレ詰め合わせ」みたいなのやれば良いんじゃないですかね……。見たいですよ