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ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

星組『ガラスの風景』

柴田先生作品で再演されてないの珍しいなって思ったんだけど、観て納得。

どうも内容が薄いというか、中途半端なサスペンスなんだな。

サスペンスとしても中途半端だし、ロマンスも中途半端……。

 

いや、絡みあうようにキスを交わすターあきはご馳走様っした!!! でしたけども。

違う!!!

そういうフィジカルな話じゃなくて、あきちゃんが既婚者である必然性とか、タータンがグレーゾーンに手を染めて金儲けをしてる必然性とかが感じられないんだ。

「ガラスの風景」ってタイトルで、儚い世界みたいなのがテーマだからだよって説明になるんだろうけど、違うそうじゃなくて、制約がある中での脚本としての必然性といえば良いのかな。

 

宝塚の1幕ものって意外と短いから、サスペンスやるならロマンスは単純明快に(例:マジ鬱)、ロマンスに軸を置くならサスペンスはライトに(例:愛短)ってのがきれいに収まる秘訣なんですよね。例が両方とも正塚先生なのはダイマです。

けど、サスペンスも複雑に、ロマンスも複雑にってしようとしてるから、ゴチャってしまって、結局両方中途半端に終わっている印象を受けるのですよ……。

 

ターあきが恋に落ちた理由が、すごくうっすらとしか描かれてなくて、この2人いつの間に、なんでこんなに熱烈に求め合う関係になってるんだ……? ってなる。

そこは流石のターあきで、初めて会った場面での熱い視線とかで

「あっ、この2人、もう恋に落ちはじめた」

ってわかるんですけどね。脚本を演者がフォローしてる例。

 

けどそんな、観客にハイコンテクストな見方を強いるロマンスやるくらいなら、もっとターあきに似合う、萌える脚本で良いじゃないって思ってしまうんです。

それこそ、長い旅路の果てに初恋の相手と再会して結ばれるみたいな、どう見てもただのターあきです本当に略みたいな!

 

ダーイシとか良かったんじゃないですか。

そういやサヨナラ公演でダーイシってあんまり観たことない気がする。

かしるいの龍馬伝くらいか。

あれも、かしるいめっかわで萌えころがしだったじゃないですか。

実力派できっとコメディもできる2人だったろうから、ああいうので良かったと思うんだ??

 

あと、謝先生が本領発揮しすぎてダンス&歌での描写がやたらと美しすぎてMVみたいになってしまってるのも、複雑なこの脚本には良くなかったのでは。

美しかったけどね! 恋の歓びに華麗に舞うターあき美しかったけどね!!!

 

とはいえ、とうこさんがトレンチコートの刑事役めっちゃ似合ってたので、あれが見られたのは儲け物だった。

何かを追い詰めようとしているとうこさんは素敵だ……。←