ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

宙組『the Wild meets the Wild』

作者も演者たちも全員ノリノリ! っていう、いい意味でとてもとてもバウらしく、宝塚らしい作品だな〜と、傍目にも感じていた。
ちーかいのW主演というのもめでたかったし、さらにこの作品は生田大和という稀有なキャラクターをヅカファンたちに「発見」させたという点においても、記念碑的だった。

ちーかい、この2人が2人とも宝塚に入り、1期違いで入団し、同じ宙組に配属され、そしてとても仲良くなったという巡りあわせ。
2人でバウ主演をしたという奇跡。
そしてさらに生田先生が脚本・演出だった計らいw

ちーちゃんはクールであればあるほど、かいちゃんはホットであればあるほど良さが際立つ。
その2人にジェレミー&ベンジャミンを当て書きしたのは流石だなぁ。
生田先生はオリジナルストーリーのオチがちょっと弱いんだけど、役の当て方のセンスは突出しているよなと思う。
それも男役だけじゃなくて、娘役にも。

脚本は、生田先生本人も繰り返し言っていたけれど「悪ノリ」で、少年漫画みたいな都合の良さとシリアスさと熱さがあった。
そうだ、なんとなく少年ジャンプっぽいのだ。
主役コンビがクール&ホットの対比なのもそれっぽい。

結末で、ジェレミーとベンジャミンは別々の道を選ぶ。
ちーちゃんもこの後、いくつかの公演を経、中日公演で二番手をやり遂げた後、卒業した。
かいちゃんはスター候補としてであろう、星組に組替えになった。
そんな2人の「その後」を暗示しているようで、そういう意味でも、記念碑的、マイルストーン的な作品だと感じるのだ。