ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

月組『PUCK』あーさ新人公演

クオリティたっっっか!!!

本公演とは別の、これはこれとして独立した別の作品みたいになっていた。

主演者の持ち味・個性が全然違うというのがそう思う一番の理由だろうけども、脇の皆もそれぞれ、自分の持ち味に合わせて役を独自に解釈して、それぞれが成功していた。

月組すげぇ!

 

あーさは本当に……うっつくしいですね~……!!! 妖艶ですらあるわ。

ポーの一族風と木の詩やろう、あーさで。耽美モノやろう。

しかし声は低くて、男役の声なのだよな。

まさきさんがかなり高めかつまさお歌舞伎で、妖精さんやで☆ って感じだったのに対し、あーさはナチュラルで男げがあったわ……。

どっちが良いとかではなく、どっちも良い。

こういう演じ方もあるのだなという、PUCKの可能性を拡げてくれた感じ。

ラストシーンのおでこコツンは、若々しい2人の初々しさが出ていて、キスしたそうに震える唇にドキドキしたわ。

 

何気に一番度肝を抜かれたのはたまき様のグレイヴィル卿かな……。

彼女は貫禄があるのでこういう役も得意なのですよね。

と、頭ではわかっていても、実際見るとその「幹部・専科クラス」っぷりにびっくりする。

おまけにスターオーラもある。トップスターを経た専科生みたいな。

市村正親さんとか、山口祐一郎さんの雰囲気ですw

声も良いよね。

 

くらげちゃんは美しいですねー♡♡♡

平成初めくらいの、男役がまだ熱くてクサかった時代の男役さんに寄り添っていた娘役さんの雰囲気を感じる。

上品で端正で、ちょっと憂いがあって。

まだちょっと硬さはあるかもしれないけど、何をやっても上手いし、出世していただきたいものです……。

 

まゆぽんがイケメてて素敵だった。

ときめいた。元々かなり好きなジェンヌさんだけど。

もうおじさん専科とは言わせないぜ! という気迫を感じる二枚目っぷりじゃありませんか。

存在感と悪の雰囲気の濃厚さが、初演の久世星佳さんに似ている……。

 

んもう、本当なんで新公主演が回ってこなかったのか……!

悔しさが再燃してしまったわ。

某98期生の子の分、1回くらいまゆぽんに回してあげても良かったじゃない!!!

美中年ができる路線スター、大事だよ!?!

せめて長く居続けてね、まゆぽん……!

 

れんこんは、(これはあーさにも言えることなんだけど、)本役さんの方が可愛くて面白かったw

けどそれだけ、男役として出来上がってきているってことなのかなー。

人の良いおぼっちゃんという役柄も、持ち味に合っていて、見る側も素直に見られました。

……れんこんの新公主演は期待してますから! まゆぽんはもう無理でも! れんこんにも1回くらいやらせてあげないとおこですよ!!!

 

春海ゆうくん&晴音アキちゃんは、本役とは全然違うベクトルの役作りで感心したわ。

本役が濃すぎるっちゅーのもあるが。濃すぎてとても真似できないから、新公の自由度も上がるんだろうけど。

 

活躍が嬉しかったのは佳城葵くん!

初代音楽の先生と、証券会社の人と、イベントの司会者。(あと男子学生も演ってたっぽい?)

濃くて目立つ役を掛け持ちしていて、どれも全然違って、上手い!

舞台に立ってるだけで面白い、稀有な存在感の持ち主よね。

『KINGDOM』のホームズのときから意識してたけど、ますますご活躍で嬉しい限りです。