宙組 『白夜の誓い —グスタフIII世、誇り高き王の戦い—』
話し方と所作が若干自然な植爺作品を見ているようだった……。
人物の描き込みが足りないのかな。
ぺたーんとしていて、90分掛けて淡々と平面的に「あらすじ」を追っただけという気分。
描かれていない部分を、出演者の演技力で補っていたような。
これ通った退団者のファンの皆さんよく頑張ったなと思うけど、ムラの脚本はもっとアレだったらしいからな……。
題材のチョイスは良いはずなのだけどなぁ。
宝塚で今まで扱われてこなかった人物だし、ドラマ性もあるし。
ロココ時代で、北欧系。貴族で金髪長髪で、孤高の存在のかなめさん。
属性というか、要素を並べるとぴったりー!!! ってなるんだけど、なぁ……。
てるみり要素があまりにも少ないのも消化不良感。
でも「旧支配国から旧属国に嫁いできて不仲だった」ってプロフィールから心配してたよりはずっとグスタフに想いを寄せていたし、陰で想い続けていたところがみりおん本人とも重なる……とか言ったら怒られるのだろうか……。
みりおんよりうらら様との方がラブラブなのでは、と懸念されていたけど、その辺も上手く回避されていたので安心しました。
しかしうらら様のお役、確かに大きいけれど、ポスターに載せるほどではなかったのでは……?
おづきさんはとうとう、かなめさんを殺す役になったんだね……。
「俺が殺さなければ他の誰かが殺していた」
ってのは最大級のデレだし原田先生的にもキタテル担へのめいっぱいのサービスフレーズなのであろう……。
けど「お前らこういうのが好きなんだろ! ほら、萌えろ!!」と言われているような気分になるのは私だけでしょうか。
ユーちゃんさんが出てくると途端に植爺作品っぽさ高まるなというのも発見でした。
あと、曲がとにかく難しすぎるのでは。
サヨナラなんだし、せめて歌が上手く聞こえるようなアレンジしてあげてよ……と思ったらみりおんも歌いづらそうで、難易度どんだけだよ!?
東京千秋楽でみんなバテていたのか……? けど、千秋楽だと気合発揮して一番良くなるパターンの方が多いよね……? 通常公演期間はどんなだったのだ。ちょっと気になる……。