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ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

星組『アルカサル−王城−』

うぅっ、これだから中村Aのお芝居は……! と歯がゆさノンストップの全2幕。
ナンバーがやたら長いし「それ必要なん?」って「語り」をなぜか主要登場人物がやっちゃうし、話の展開にメリハリがなくてダラダラダラ〜ッとした印象のまま、出来事が流れていってしまう。
私はポコちゃんは星全ツ琥珀のときから目をつけていて、まおくんもりょうくんの仲良し同期ってことでこっそり見守っていて、そんな2人のW主演だったのでおめでとう! という気持ちだったのだが、中村A!!! ショーは大好きだが中村A!!!!!!
特にひどいと思ったのがあいーりの扱いです……。
フィナーレ見る限り、彼女いちおう娘2だったのよね?
けどお芝居に出てきてる総時間、5分足らずじゃない??

ただでさえ歴史物で陰謀策略・権力抗争が入り乱れてわかりづらい上に、「ここ! 今状況が変わりました!」みたいなのを印象づける演出も無いものだから、「今の政局はどうなってるのか」を見ながらいちいち頭で整理しなきゃいけなくて、登場人物たちの心情・感情の動きに集中できない。
けどそんな中で、上級生陣が作品を締めていたのが印象的でした。
チヒロさんまさこコロまゆうしーらんってすごく豪華なバウだな!!
とりわけ素晴らしかったのが白妙なっちゃん。美穂様かと思った。
化粧も迫力あるし存在感も強烈だし、演技も堂に入っているし歌も上手いし、星組は大きな宝、立派な上級生娘役を手に入れたのだなと思った。
このところ立て続けに存在感のある星組上級生が退団してしまっている印象があるのだけれど、白妙なっちゃんのような「まかせて安心」と思える中堅〜上級生が下に生まれてきたからというのもあるのかもしれない。

真ん中のポコまおもキラキラしてたよ!
前情報無しで観たから、役柄の陰陽が逆だと思ってた。
ロスグロの新人公演配役でもだったけど、まおくんって劇団の上の方からは、陰のニンだと思われてるのかね。
確かに情念を燃やしているような舞台姿ではあるかもしれない。
ポコちゃんの美少年ぷりには翳が似合うと私は勝手に思ってるのだけど、今回は陽のキャラでした。
けど、まおくんは日陰に育ったように見えて真っ直ぐな覇者の魂、ポコちゃんは日向に育ったように見えて、鬱屈したフラストレーションを抱えた役だったので、これはこれで、それぞれに合っていたのかもしれない。
私が思っていたのとは違う役柄だったけど、見ていて違和感はなかったです、確かに。

そしてそして、素晴らしきは風ちゃんの姫ヒロインっぷり!
南太平洋、日の当たる方へ、と、強烈&難役のヒロインが続いていたけれど、ド正統派もイケるぞ! ってのをこの作品で示したのですね。
宝塚って、こういういわゆる「正統派」のヒロインが一番難しい気がする。
3歩下がって歩くみたいなおしとやかさ、おとなしさを演じつつ、ヒロインとしての存在感も出さなきゃいけないじゃないですか。
けどさすが風ちゃんですね……。ドン・ペドロを信じ抜く強さ、包み込む母性みたいなものをきちーんと出してた。

まお風のラブラブっぷりが爽やかな分、連載打ち切りみたいに舞台から去ってしまったポコちゃんと半端な終わり方の物語が気になる……。
あれ、原作が長すぎてかなり端折ったりしてます? 演者が皆良い分、余計に脚本と演出が惜しまれるな……。