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ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

宙組『Never Say Goodbye』

タカハナってサヨナラ作品でショーやってないの……? マ、マジか……。

 

フランク・ワイルドホーン氏が作曲ということで、音楽とても豪華だし荘厳だし壮大。

しかもどれもいい曲で耳に残りやすい。

たぶん太田先生がアレンジしたのであろうリプライズの使い方もニクい。

 

第二次世界大戦~スペイン内戦を舞台にした自由vsファシズム、自由vs共産主義の戦いを描いていて、テーマの大きさも音楽&演出と合ってる。

頻出するサグラダ・ファミリアのセットも、大聖堂の大きさ、ひいては空間の大きさが感じられて好き。

『アデュー・マルセイユ』はパーソナルな物語だったけど、演出やセット・音楽、どれも大仰に感じることは無かったから、イケコは作品がテーマ・内容に適切なボリュームになるよう演出を制御できる人なんだろうなぁ。

 

だがしかし、正直、1幕で収めることもできたんではないの? と思わなくもない。

2幕使ってる割に内容が簡潔だし、結局最後生き別れからの死別かよ……! ってなる……。

いや死別したことは冒頭&2幕開けからのカチャとおハナ様演じる孫同士の会話でわかるし、具体的にどこ削れって言われると案を提示することはできないんですが!

 

そして2幕もある割に主演コンビの甘いシーンが少ないんだよなァ~~~。

2~3回くらいたかこさんがおハナ様に貪り奪うようなキスをしてるくらいでは……?

(いやまぁえりあゆベルばらに比べたら全然ラブラブしてますけどね??)

 

別れのシーンもなんだか淡白で、それほどまでに愛し合ってるのにそれでもなお戦地を選ぶ決断の重さが印象に残りづらい……。

そこまでのシーン・エピソードの累積でその決断に至ったってのはわかるんだけどね、そのシーン単体でってなると、どうしても戦闘シーンとかの方がインパクト強くて負けちゃってるのよ。

この物語で一番の肝になるシーンのはずなのに。

 

かなり精神的なつながりの、互いへの敬意がベースになっている愛を描いているので、物理的にイチャイチャするシーンは逆にノイズになるというのも思う。

2人とも大人だから、自制できちゃうキャラクターなんだよね……。

 

けどせっかくサヨナラ公演なんだからさぁ! 

政治的な事柄に身を投じてそのまま命を失ってしまう話より、生き延びて後に結ばれましただとか、死亡フラグでも良いからプロポーズするだとか、何か! もちょっと! 公私の「私」の比率が高くっても良かったんじゃないかなー!?

 

在りし日のトリプルタワーや第一線で活躍するすっしぃさんや、若手時代のみーちー大が見られたのは儲けもんでした。

和音美桜氏も大きな見せ場があるし、るいるいもわがままだけどキュートなアメリカ人女優が上手くハマってた。

タニさんの癒しのお歌がたくさん聴けるのも良いですね……。

タニさん、たぶん音程は合ってるんだけど、コブシ回したりするときにズレて聞こえるんだろうな……? 未調教の初音ミクみたいに。まさに1/fゆらぎ……。