月組『マジシャンの憂鬱』新人公演
すごいものを観た……!
出演者皆が集中していて、熱情がこもっていて、おまけにクオリティも高い!
私が新公を観るときの傾向として「演者の勢いに押されないので台詞や歌詞がきちんと聴ける」というものがあるんだけれど、この新公は勢いもありつつ、台詞や歌詞も頭に入ってきて、すごいなと思った。
特に真ん中3人&れみちゃんのハマり方がすごい。
あさかなきりあいの本公演もすごく好きだけど、本公演とは違うハマり方をしている。
新人公演オリジナルの演出が活きているというか。
同じ脚本だけど、関係性のバランスが演者に合わせられていて、全く別の作品みたいに仕上がっていて、本公演と同じくらい良い!
まさおちゃんがめっイケすぎてびびる。
イケメン以外の言葉が出てこない、語彙を奪うイケメン。
スーツが本当にお似合いで。
正塚芝居もバッチリ板についていて……素晴らしいよ……。
あさこさんの持ち味ってたぶん「孤独」で、銀橋で独りでポケットに手を突っ込んで歌うのとかがすごく似合うんだけど、まさおちゃんも(ぱっと見た目にはわからないけど)孤独な人だから(持ち味がじゃなくて本質の部分がです)、あさこさんに似合うものがものすごく似合う。
自分の本質と近い持ち味の人を何回も本役に持ててラッキーな人だな、とも思うし、同時に、こんなに若い頃から、その細い背中にいろんなものを独りで背負ってきたんだな……と思って、泣いてしまった。
役作りはまさおちゃんの持ち味(今度は持ち味の話です)に合わせてか、あさこさんより甘めだったよね。
地下墓地でねねちゃんの手を引くところもだし、最後の「好きですよ、貴女」も、あさこさんはちょっとつっけんどんというか何の気無い感じで、それもそれでもちろん良かったんだけど、まさおちゃんは一気に甘やか糖分濃厚な表情&言い方で、
「どっひゃーーーーーーー!!!!」
って溶けるかと思った。
私、正塚先生の作品観るときはだいたい「萌える脚本を書いた正塚先生」に萌えちゃうんだけど、今回はちゃんと演者にときめいた! まさおちゃんにときめいたよ!!
ねねちゃんは、役のせいもあってか、かなり硬い印象だったけど、ワンピースの着こなしっぷりや佇まいの美しさやら、やはり「約束された」人だったんだなと唸らされるほど。
地下墓地で怯えるところで一気に精細が出て、やっぱりこういう、感情の振れ幅が極端なお芝居が似合う人、エネルギーを放出するタイプの演技が似合う人だよねと思った。
正塚作品に合ってるんだな、ねねちゃんも。
みりたんの皇太子はものすごく面白かったwww
正塚先生がきりやんによく演らせた「路線なのにヘンで面白い人」の役、みりたんものすごく似合いますね!!!
いやー、もっとこういうみりたん観たかった……トップになってからだとなかなか、でしょ。
みりたんがまさおちゃんにすがりついて、まさおちゃんがめっちゃ迷惑そうにしてるのが、いかにも「まさみり」ですごく良かった…………。
あさきりこんなんじゃなかったのにwwwww なんでまさみりこんなんなっちゃったのwwwww んもうwwwwww
本役あいあいの王妃様は、もしやとは思ってたけどやっぱりれみちゃんだった。
記憶を失ってるときの不安定さを出す演技と、記憶を取り戻してからの抑制した演技とをしなきゃいけなくて、難役だと思うんだけど、全然違和感なく演じていて、さすがだなぁと思った。
はー、しかしこの娘1&娘2の関係が星組に行ってからも続いたんだな……。
れみちゃんをめぐる人事のことは、考えるたびに重い気持ちになってしまうよ……こういう素晴らしいものを観ると余計に……(´・ω・`)