花組『スカウト』
正塚バウ/DCは暑い夏の夜に観たくなりませんか。
たぶんあの、開演前の劇場のしんと静かで涼しい空気を追体験したいんだと思うんですけども。
特にこの作品はオカルト色があって、雰囲気も不気味で夏っぽいw
結構ハードリピートした作品ですが、久しぶりに観ました。
開演アナウンスも怖めに言ってたんですね。
OPの雰囲気がちょっと『銀の狼』っぽいんだなぁと思った。
不穏な音楽に、少し不気味な振付。
今観ると、ダンサーたくさんで見応えすごいです。
しかもダンスリーダーがさおたさんってのがアツい。
今まで作品のテーマをあまり意識せずに観ていたんだけど、刹那的に生きていた主人公が、目的のある人生を見出す話なんだな。
そしてそれは、愛と友情によってなのだ。短期間で人生を変えるサーシャとサムに立て続けに出逢うショーンの物語……。
みんなサ行の名前なのは意図的なのかなw
細かいところだけど、まっつの台詞の
「左から来たトラックに轢かれて~」
ってのも、ちゃんと車両が右側通行の国の話なんだな、とわかる。
お経ソングやっぱり大好き……。
正塚作品のネタ系wの曲の中で一番好きかもな……。
いやしかしそれを言ったらやはり産業テロリストラップが……!
みわっち男2だけど出てくるの遅いよねw
開幕30分くらい……w
しかも男2であることを忘れてしまいそうな面白扮装。
これ、スチールはどんなんだったんだろ……(^o^)
ちょいちょい映りこむ、下級生時代のだいもんさんのリーゼントがかっこいいです。
だいもんリーゼント似合うよね、しかもすごくきれいに作ってある。
涼を求めて観はじめたものの、これってどんどんエネルギー放出系で熱くなってく舞台なんですよねwww
正塚先生がエネルギー&コミュニケーションの人ってのももちろんあるけど、真ん中の人の持ち味によるところもかなり大きいと思う……(⌒▽⌒)
私的には「ふっるっえるまつ~げ~♪」の吐息歌いがものすごく蘭寿さんで好きですwwww
しかし、ちゃんと聴くと歌詞も書き込まれていて良いなぁ、この作品……。
「胸の奥に血が溢れて泣くことさえできない」
とか、名文だと思うぜよ。
そういえば、第2幕は未涼パイセンの「レディース・アンド・ジェントルメン」で始まるのであった。
なんとなく、第2幕をまっつで始めたかったんだろうなぁって思う。
これは願望込みの妄想だけど、正塚先生の中の、ノンさんとか水パイセンとかが去っちゃった穴を埋めたのが未涼パイセンだったのではないか、と思うのだ。
ちなみにマヤさんの穴を埋めたのはタソだと思っている。
「帰らないで! 時計見ないでよぉ!!」
の台詞は、今回もあまりの生々しさに笑ってしまったwwww
本当、男女の会話のリアリティにかけては右に出るもの無しだと思う、正塚脚本……。
はー、笑ったし勇気が出た。
つくづくフィクションの力を感じるなぁ。