ヅカ式宝塚鑑賞日記

小並感千本ノック

雪組『Let's Jazz』

イシグンちゃんは可愛いですね~~~(婆顔)。

イシグン結成お披露目公演だったんですよね! アーーー可愛い。

美しい2つのお人形が、華やかで明るい音楽に合わせて、キラキラ笑顔で寄り添っているような公演です。

 

オープニングは白・金・黒のお衣装にビッグバンド・ジャズで、定番にして安定の構成。

狂言回しはチャルさんとマヤさん。

Wikipedia見て知ったんですが、あれ、役名が「ヒップ」と「ホップ」だったんですね。

ヒップホップ……ジャズにとどまらず黒人音楽要素を仕込んでくる草野先生、嫌いじゃないぜ。

 

こないだ月組でやった『Golden Jazz』はこれのリスペクトだったんだな。

あれもあれとして、1つのショーとして成立していた素敵な作品だったけど、あれが好きな人はこれも見たらまた違った角度から楽しめると思う。

 

アフリカの場面も出てきます!笑

これは決して草野作品だからっていうんじゃなくて、ジャズのルーツがアフリカ音楽だからです、念のため。

 

イシさんがアフリカ原住民を意識した(んでしょうけどどっちかいうとインディアンみたいになってる)鳥の羽根を挿しまくったでっかい頭飾り載せてるんですが、これが妙に似合っている。

イシさんの美貌は身に付けるものがトンチキであればあるほど際立つような気がする……。

 

んで、アフリカ音楽(風の打楽器メインの楽曲)に合わせて、最初原住民スタイルの組子たちが踊るんですが、音楽はそのままに、途中でバキッとした原色のスーツ姿の男女に入れ替わるんですね。

これがものすごくカッコいい。お洒落です!

また、表情がちょっと切なげで、大都会の狭い空を見上げてアフリカの広い大地を思い出す、みたいな感じを漂わせるのが素敵なんです。

 

しかしアフリカ風の太鼓の音聴くとタモリ倶楽部見てるような気分になってしまう自分に気づいて若干凹みました。多いよね、民族楽器ネタ回。

 

草野ショーなので(なのでってのもヘンですけど)極楽鳥のような、視覚野のエラーを疑いたくなるお衣装も目白押しです!

色が原色のタイダイ柄で素材が総スパン、というジャケットをイシタータンが揃って着て銀橋に出てきたときはどうしようかと思ったよ……。

 

そしてこのショーにもトップコンビの老夫婦コスプレシーンがあるんだな。

これはパリレビューかどこかにルーツを持つものなのだろうか。

さすがに宝塚歌劇団の中だけで生まれ、受け継がれているものではないと思うのだが……特に意義感じないし……←

イシグンがノリノリで楽しそうだったのでとりあえず良いのですが。

テンションのおかしな演出家に悪乗りできるトップコンビで、この組み合わせ、かなり成功だったんではとこのシーンで思った。褒めてるよ!?

 

全体的にテンションが高く、特にマルディ・グラの場面はごっちゃごちゃ! って感じのエネルギーのほとばしりを感じるショーなんですが、ブルーノートジャズというのかな、ブルースの要素も入っていて、クールダウンもきちんとできます。

 

「切ないからジャズ、泣きたいときはジャズ」の曲はシンプルな歌詞だけど、草野先生のジャズへの誠実な愛が伝わってきて、じーんとなってしまったなぁ。

作曲家名に宮川彬良氏の名前が並んでるけど、たぶん担当した曲これだよね?(違ったらスミマセン)

宝塚ではあんまり聴かない雰囲気の曲だったから……。

 

あとフィナーレのデュエットダンス、タータンの歌に載せてるのが素晴らしかった。

わしも贔屓コンビがタータンの歌に載せてデュエダンするのが見たい……と羨んだが、えりあゆサヨナラショーでかなり近いシチュエーションを体験していた。幸せものであった。